KLAN2最終報告書:
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第3章 校内LANの教育利用
'95年度の"高専LAN調査検討プロジェクト「最終報告書」"において、今井高知高専助教授は、校内LANの教育利用について以下のように述べられている。
「まずは自分のホームページを作ってから、それに課題を張り付けて提出させる方式は、非常に効果的な教育ができることに気がついた次第です。学生達は、自己表現の手段として、自分のホームページを持つことの意義を知ったようです。」
沼津高専における校内LANの教育利用への取り組みも、当然のことながら、この今井助教授の提言を受けて始まりました。
私たちは「学生のHomePage」を学生個人の「学習記録(career record)」である、との位置付けを行いました。「学生のHomePage」に、それぞれの学生が学んだことを書き連ねれば、誰が見ても、その学生が「どんな授業をうけ、どんな実験・実習を行い、どの程度に理解・修得したか」がおよそ分かることになります。ここでは、専攻科学生の情報教育に「学生のHomePage」を用いた例を紹介します。
高専を卒業しても、その人が企業で、あるいは大学で、どんな仕事をし、どんな能力を身につけたかが各自のHomePageを通じて発信できるようになれば、この国の技術者のあり方が変わってくるかもしれません。
そのためには何を発信して、何を発信しないか、誰に見せて、誰に見せないか、ということを個人の責任で決め、実行できるモラルとスキルが要求されます。従って、私たちは各自のHomePageの管理・運営は各自が行うのが原則である、と考えました。
そうした観点から、「教育利用」の中に個人サーバの立ち上げと管理、という課題を入れることにしました。この課題は「教育利用」のための教材作りに追われる羽目になった教官の役に立ちました。WWW教材の管理・運用こそがLAN時代における教官の重要な仕事の一つであることが認識されてきたからです。ここでは、卒業研究として一般科目教官の指導を受けつつWWW教材の作成に取り組んだ留学生の例とともに、哲学の授業に個人サーバを使った例を紹介します。
勿論、LAN活用の中心は「'95年度報告書」に河田詫間電波高専助教授によって示されたようにE−mailの活用であることには変わりありません。しかし、私たちは「教育利用」においてもE−mailとHomePageの組み合わせが大きな力を発揮することも知りました。ここではJAVA言語の教材作りにメーリングリスト(ML)とHomePageを併用した例を紹介します。この教材作りの過程では、MLに繋がった教官が「学生」の役割を果たしています。
「教育利用」に関して、最も重要なのは利用環境の整備であります。従来、「情報」に関する教育は「電子計算機教育センター」の仕事であると考えられてきました。しかし、上記「学生のHomePageの位置付けといい、その個人サーバからの発信・管理といい、LANの利用環境は学科レベル、研究室レベルの教育・研究環境そのものの反映であるとみなされるようになってきました。実際、私たちが行ったようなLAN上での卒研発表は「センターを通じた共通指導」の範疇外にあると見なければならないでしょう。ここでは、私たちをこうした観点に導いた経過を紹介したいと思います。
その他、「教育利用」に関連すると思われる課題をここに集めてみました。雑多な課題の寄せ集めになりましたが、私たちが半年間にわたって実践し、MLを通じて討論してきた結果がまとめられています。
LANを利用した教育は、高専において、わずか1ヶ月前には中学生であった1年生から、大学の学部生のレベルに達する専攻科生に至るまで、同時に要求されています。LANの活用に関するモラルとスキルの教育は、低学年では初歩的な事項について勉強し、学年の進行に伴ってより複雑で難しい課題に移行する、といった性格のものではありません。今のスキルは、誰もが予想できるように、5年後には確実に時代遅れになっています。そういう意味では1年生に今の技術の初歩を教えて、5年後を目指すような教育方針は全く意味がありません。一方、専攻科生にとっては今の最新技術を習得し、それを特別研究に生かして行かねばなりません。
私たちは、LANのモラルとスキルに関する教育を「低学年から順番に」行っていくのは間違っていると考えました。逆に「専攻科生から順番に」行っていくのが効率的であるし、低学年生への教育について、専攻科生の有効なアドバイスを得られると考えたのです。
ここで、一つ大事なことがあります。それはLANのスキルに関しては、場合によっては専攻科生や卒研生のほうが、私たちよりも「専門家」である場合が多いということです。「専門家」ではなくても、学生たちの「新しい技術」を吸収する速度は私たちの予想を越えるほど速いものです。
この分野に関しては自分たち教官は「素人」であるという自覚のもとで、LANに関する教育に取り組むことが重要だと思いました。必要なのは学生たちとの信頼関係、それに私たちの「熱意」です。日頃、私たちが学生に求めていることが、そのまま学生たちから求められます。
3.1.1.個人サーバの立ち上げとHomePage
- 報告者:舟田電子制御工学科教授
- ・学生たちの内、自分のE-mail addressからmailを送信できたのが、電気工学科1名、電子制御工学科3名(1名はお休み中)、制御情報工学科1名、物質工学科6名(全員)でした。
- ・先週の水曜日に専攻科1年生のMLをopenして、今日で1週間になります。自分のE-mail addressからmailを送信できたのが、電気工学科2名、電子制御工学科4名(全員)、制御情報工学科1名、物質工学科6名(全員)です。
- ・ときどきmail serverが止まっていたりして、こちらの郵便局から配送の苦情のmailも来ますが、なんとかMLは動いています。
- ・私個人宛てにきたmailも含め、いまの時点で82通になりました。その間、日曜日を除き、連日mail交換がありました。
- ・明日、第3回目の講義がありますが、わずか1週間の間に14名(専攻科生13名と私)の別の世界ができつつあります。
例えば、今日、「NetscapeCommunicatorRelease4が出ている」というannounceが電子制御工学科の専攻科生からmailで送られました。多分、明日には、専攻科生の間でそれを使ってみた感想がmailで送られるでしょう。
情報交換の経路(mailの送受)が確保され、それを利用する意識があり、help!を連発して教えを乞い、熱意をもって取り組めば、あとは時間の問題です。
いま、知っているか否かというのは、大した問題ではありません。しかし、その「カヤの外」に、まだ、専攻科生が10名います。もう2週間くらい経てば、2つのgroupに決定的な差違が生じます。
米国では「networkに接続しているか否かで、国民が二分される」という議論がありますが、それは、かなり真実性を持っています。
- ・個人サーバFnordのdirectoryごとのaccess制限の設定は分かりました(分かったつもりです)。これはreportに書きます。しかし、運用やsecurityに関しては、私には未知数です。
昨日、専攻科の授業で、Fnordを紹介しました。そして、電子制御工学科の1階演習室のWindows95 machineにset upを試みましたが、他のapplicationとぶつかるようです(詳しくは調査していません)。そのFnordは削除しました。
一方、今日、電気工学科の専攻科生がFMVにFnordを立ち上げたそうです。
- ・FnordでCGIが動くかどうかは、学生がcheckしています。目下、一部は動きますが、hang upするものもあります。また、Fnordの本家からCGIのfileをdownloadしています。
- ・私の研究室では、まだFnordのsecurity情報が未知数なので、当面Fnord serverを稼動させるパソコンから個人情報をすべて移動させました。念のため、侵入に対する防御策をこうじました。
- ・いま専攻科の授業の最中です。
数人が研究室でFnordを立ち上げた(立ち上げる)ので、学内それぞれに散って、授業を電話とLAN(WWW client/server)で進めています。
電気工学科 1名、制御情報工学科 1名。・・・。この時間中に、もう少し増える予定です。
電気工学科 望月研究室 桂君http://202.236.220.36/「電子回路研究室」(望月研究室)のHomepageができています。授業の途中で、pageが2回改定されました。
授業が終わりました。
- ・新たなFnord(Web server)は、電気工学科 濱屋研究室 柳詰君 http://202.236.220.24/
です。いま、「濱屋研究室WWWサーバ」のHomepageが見えます。
上記の研究室の先生各位、ありがとうございました。
- ・いまから10分くらい前に、 電気工学科 濱屋研究室 柳詰君 (濱屋研究室第2サーバー) http://202.236.220.26/が立ち上がりました。専攻科生の講義のpage: http://202.236.221.71/~senkou/ には「今日までに立ち上がったWeb server」をまとめました。
- ・以下に
(1)初めに柳詰君から質問があり、それに私が返信したもの。(2)植松君の意見。(3)私の追記。(4)追記の追記。を並べます。学生には、「mailの転載の了解」を貰っています。
- 質問:fnordとMicrosoft Personal Web Server、どちらの方が良いのですか?
- 回答:Microsoft Personal Web Serverは、「個人の情報発信用のWeb server」として配布されています。また、Officeなどとlinkして使えるように順次変わる筈です。既に、一部の機能はInternetExplorer3.01に組み込まれています。
- 意見:Personal Web Serverは、先ず、簡単にWeb serverが立ち上がることが利点でしょう。また、Microsoft社のいろんなapplication softwareとの相性は、いい筈です。
特に「HTMLの細かいことを知らなくても、Web pageを作成し、情報発信できるというMicosoft社の一連の構想・戦略」の一環として配布されているWeb serverが、Personal Web Serverだと思います。
- 追記:Fnordは、source codeがopenになっているので、学生実験などの題材にちょうどよいと私は思っています。機能的には、 Personal Web Serverよりも少し上でしょう。しかし、設定を間違えると危ない部分もあります。なお、いずれも「外部からの攻撃」に対して、そう強い防御力を持っている訳ではありません。
- ・私の研究室では、卒研生と専攻科生が、
- Internet Information Server, WindowsNT (Microsoft)
- Apache, FreeBSD (free-software)
- First Track server, Windows95/NT
などを動かしています。これらは、公式serverとして使えるものです。
- ・個人サーバの立ち上げと管理に関するコメント
自分のマシンにWWWサーバが出来上がるのは勉強にもなるし、うれしいことですが、あまり安易にたちあげすぎるのもよくありません。
サーバをたちあげると当然裏でサーバプログラムが動いているわけで、貧弱なハードウェア構成や落ちやすいOSを使用していると、急に負荷がかかったり止まってしまったりする可能性が急激に高まります。自分たちの作業中にそのような事態になることもあるわけです。当然アクセスが原因で急に落ちても文句は言えません。また個人管理のマシンの場合、あまりネットワークに知識が無いとセキュリティーホールを作りやすく、そのおかげでネットワークに不正な進入を許したりなりかねません。
できることならなるべく、豊富な資源があり、管理者の目の届くところから主な発信をするのがよいかと思います。(管理者が信用できないとかサーバがよく落ちるとかだったらそこも止めたほうがよいかもしれませんが・・・)
だからといって別に個人サーバを私は否定するわけではありません。これらサーバは、個人情報の発信がしやすく自分のマシンで即更新が出来るため、更新が早くなり、活発な情報のやり取りが期待できます。
あくまで貧弱なハード・ソフト構成ではサーバが耐えきれないというのとネットワーク知識の乏しい人が管理するのはよくないということです。
取り敢えずは「個人用Web server」で練習し、公式serverも動かすようにしたいと思います。Web serverを立ち上げると、そのserverを「攻撃される」可能性があります。それを避けるために、というよりも、被害を最小限に食い止めるために、serverの管理をきちんとしましょう。
自分の個人情報や大事なdataは、必ずbackupを取るか、serverとは別のdeviceに格納する必要があります。
重要な作業を行う場合には、serverはoffにしてから作業を始めましょう。当然、「不必要にserverを立ち上げない」という注意も必要です。
なお、いま皆さんが使っているパソコンは、使えば使うほど、いろんなsoftwareを入れるほど、「その使用者しか分からないもの」に変わっていきます。その意味では、早く、各人が自分が使うパソコンについての正確な知識を持つ必要があります。
皆さんも、公式向けの情報は、学科のserverから発信して下さい。学科のserverがちゃんと動いていない場合には、「ちゃんと動くように手を貸せる」ように勉強して下さい。
米国では、既に、中学生の個人serverもあります。新しい技術を吸収していくためには、一定のriskを覚悟しなければなりません。
- ・このように「MLを通して議論し、授業を進める形態」自体が、新しい試みです。
- ・追記の追記:この間、幾つかのWeb serverを動かしてみて、私が感じたことを追記します。
- ・・ThinkPad230Cs(50MHz)でのWeb serverは、よほど「軽いHomepage (即ち、file sizeが小さいHomepage)」にしないと、頻繁にaccessされたら厳しいと思います。パソコンに負荷がかかるので、ときどき応答できなくなります。そのような場合の防止策のためか「client kill」という強引にaccessを切る(kill)menuがついています。
- ・・FMV5120(私のところでは、memoryは48MB)の場合には、少々のaccessには耐えられます。しかし、不用意に大きな写真などを付けておくと、access->cut->reloadを繰り返されると、serverには非常に負荷がかかると思います。
- ・・当然、「イタズラaccess」に対する防止策も考えておかなければなりません。
- ・・以前にヨーロッパの高校生のserverにaccessし、10MB余のdataを貰いました。結構順調にdataが転送されてきました。そのmachineはPentiumの100MHzのPCだったようです。
- ・・「数ヶ月前から近い将来(1-2ヶ月)のInternet」では、FMV5120はPersonal serverとして、一応、使えるmachineであると思います。
但し、FMV5120をWeb serverとして用いている場合には、上記のような注意が必要です。
また、「1回のaccessで転送されるHTML文書や画像などのfile size」を考慮して、Web pageを設計・作成する必要があります。「使用するserverの能力」を超えるpageを作成すれば、結果的に、「情報をちゃんと提供できない」という無責任な事態も起こります。
- ・私のところでは「KDDの技術メモ」に基づいて、いろいろと設定しています。
KDDの技術メモには、
「フリーで利用できる最も代表的な WWW プロキシーサーバに Cern の httpd が あります。しかし、Cern Proxy WWWサーバは、キャッシング機能が弱いため、 サーバダウンのトラブルに見舞われやすいようです。(Apache httpd は評価が必要です)」
と書かれています。
- ・研究室と専攻科の講義に関する連絡
URL:http://www.cit.ics.saitama-u.ac.jp/~far/Lectures/html_lecture/japanese/
に「ファー先生のHTMLとCGI入門コース」があります。その案内は、つぎのようなものです。
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ファー先生のHTMLとCGI入門コースへようこそ!
『HTMLとCGI入門コース』はHTMLの基礎から高度なテクニック までを step by step で独習できる入門講座です。 各章末にある理解度テストはオンラインで自動採点されます。 また、講座のテキストは自由にダウンロード可能です。 本講座は、1995年に日本国内で初めてのWWW上のHTMLとCGI 遠隔講座として開始されました。現在は、毎日約300人が本講座にアクセスしています。 あなたも遠隔授業を受けてみませんか?
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これは、埼玉大学の遠隔講義のon-line textです。
そこには、専攻科の講義の次のstepのためにちょうどよい題材があります。ただし、CGIについては、私と相談しながら取り組むようにしてください。今週の講義・演習は、「ファー先生のHTMLとCGI入門コース」を読んだものとして始めます。
- ・専攻科生全員のMLが、一応、出来ました。まだ、細かいことは取り決めてありません。試験的運用です。「この臨時の郵便局」の局長は、植松君が担当します。
- ・専攻科生全員のML(MailingList)が植松君により作成されました。mailをall-senkou@funada11.denshi.numazu-ct.ac.jp宛てに送ると、専攻科生全員に配送される筈です。
- ・郵便局(funada11.denshi.numazu-ct.ac.jp)の管理・運用などは、これからの課題です。皆さん、ご協力、ご支援をお願いします。
このmailを見たら、お互いの交信状態をcheckするために、all-senkou@funada11.denshi.numazu-ct.ac.jp宛てにtest mailを送って下さい。簡単な挨拶mailで結構です。
- ・専攻科生の提出物は、http://202.236.221.71/~senkou/ からlinkした先に格納されているか、それぞれの学科・研究室のserverに格納されています。
- ・2/19の講義と2/26の最後の講義で、提出物の出し方と確認方法、採点の仕方などの注意をしました。
例えば、
(1)E-Mailは、送ったからといって、届いたとは限らない。それに対する返信があって始めて、届いたことが確認出来る。softwareを使えば、もう少し、詳しい情報を得ることが出来ますが、それは別として...。
(2)提出物(WWW 上に提示されたもの)は、URLを明示しておく必要がある。特に、linkを張ってあるpageの場合には、ちゃんとlink先まで見るかどうか分からない。
などなど。
以上のことを考慮して、「各人の報告書が受理され、相応の評価(点数)がついたかどうかを確認する」ように指示しました。
- ・さて、mailが来ること来ること...。一度送ったmailを転送(再送)して、また再送して...。返信があるまで、繰り返しmailをよこす「つわもの」もおりました。2週間くらいの間に100通近いmailが私の元に届きました。私の研究室まで押しかけたものもいました。
- ・なお、講義の経過は、http://202.236.221.71/~senkou/index.html
に書いてあります。そこに2度ほど、別のfileで上書きされたので、少し、不正確になっていますが。また、18週以降はmail交換になったので、追って、mailの主なものを選んで追記します。
- ・提出物の採点のため、Netscapeで学内各所をまわりました。気が付いた点は、「専攻科生の作業記録」です。
簡単には、 作業年月日 時間、 作業内容、 作業成果物、で構成されています。(細かい指示はしませんでしたので、書式などは統一的ではありません。) しかし、「何を教わり、それに対して自分が何をしたか」が明々白々です。
- ・それぞれのpageの作成・提示は、専攻科生それぞれが行いますから、ごまかしが効きません。増して、講義の時間以外にも、pageを作成し、その報告mailが来ます。講義時間外でも「serverを立ち上げたから、accessしてくれ」といったmailがきます。
- ・今日の専攻科の講義で、専攻科生の研究室のWeb serverのset upならびにtestを行いました。
ご協力頂きました先生方、有り難うございました。
- ・午後になり、専攻科の講義(HTML)の受講生のMailing Listを立ち上げました。しばらくの間、testを行います。
- ・今日の専攻科の講義での「専攻科1年生のE-mail addressの登録・変更」により、未登録者は 機械工学科 3名 制御情報工学科 1名になりました。受講生23名中、20名にmailが届く環境になりました。ご協力・ご支援頂いた先生方、ありがとうござい
ました。
- ・PersonalWebServerは、今日、5つくらい立ち上がったようです(いまも、進行中です)。
3.1.2.専攻科授業におけるHomePageの作成
- 報告者:小林電子制御工学科教授
- ・専攻科1年後期のネットワークの32時間の終わりの12時間をHTMLによる課題作成の時間としました。 最初に、A4で1頁の「課題作成計画書」を作成して提出させてから、課題作成を開始させました。計画書では、テーマの決定と、決定した理由、インターネットの活用環境、作成スケジュール等を明確にさせました。 HTML文書の作成方法は、舟田先生に教えて頂いていましたので(1名が履修していないためテキストを与えて自己学習させました)学生は、すぐに調査、資料収集に取り掛かれました。
- ・12時間では時間不足の学生が出ることを考えて、課題提出日を、試験終了後の6日間後(3月11日)としました。
- ・毎週、各学生の進捗状況をネットワーク上で点検して、時には、励ますようにしました。始めてから半分以上は、調査、資料収集の時間に当てられていました。学生にとっては、馴染みの薄いインターネットとHTML文書作成で、立ち上がりの戸惑いと時間配分が思うようにいかないようでした。
- ・成果物は、学生が公表できないテーマもある事を考慮して教官だけが閲覧出来るように設定しました。 評価は、表現と内容に分けて行いました。
- ・キャッチアップを要する学生もいますが、インターネットで調査をして自分の意見をまとめて発信する良い訓練になったと思っています。
専攻科生の指導に続いては卒研生の校内LAN活用指導です。指導教官が卒研生や専攻科生と一緒になって研究室のLAN環境を整備しつつある状況を理解していただけたら、と思います。
3.2.1.卒研生のLAN活用について−電子制御工学科の場合
- 報告者:舟田電子制御工学科教授
- 毎日の卒業研究の取り組み状況・成果が、on-lineでそれぞれのserverから発信されています。「自分の研究室のWWW serverをきちんと維持管理できるか」ということが、私にとって最大の関心事です。
- HTML文書も、ちょうど去年の今ごろ始めたのですが、既にversionが変わり「国際基準の文書」ということがうるさく言われるようになってきています。まだ、私は、そのあたりが理解できていませんのでその調査をします。
- 午後の卒研で、「display画面のcapture機能」をtestしています。簡単に言いますと、「display画面に表示された文字・画像」を画像viewerに取り込み、GIF fileで出力します。GIF fileはNetscapeで見えますから、WWWのpageに貼り付けることができます。
- D5の実験の説明書の一部を先ほど貼り付けました。URL:http://202.236.221.74/uematsu/test.htmlにありますので、ご覧下さい。そして、ご意見をお寄せ下さい。
- いま、私の横で専攻科生の植松君が電子制御工学科の1995年のSyllabusをTeXのviewerからPhotoShopに取り込んでいます。もう数分の後に、test.htmlに付け加えます。
Syllabus写真版のtest結果がOKであれば、Syllabusの全pageを入れます。
- TeXのviewerがあればこんな面倒なことをしなくても資料をintranet/Internetで見えるのですが、学内の回線速度ならば、画像としても送ることができるという証明です。また、教材や事務資料の作成・配布体制の改定に向けての試みです。
- 昨日の「電子制御工学科Syllabus 95」は、先ほどcheckが終わり、植松君のpageの奥に格納してあります。先ず、原図は、植松君のpage:http://202.236.221.74/uematsu/syl/syl.html からご覧になれます。
次に、それらを編集して、学科のpageからlinkするようにしたSyllabus95は、URL:http://202.236.221.74/uematsu/syl/syllabus95/index.htmlにあります。ご覧下さい。Netscapeの新しいversionならば「電子制御工学科の絵文字」が回転する筈です。
- 0:10pm頃、FMVにFreeBSDがset upできました。私のところのFMVに入れたSCSI cardがちょっと特殊でしたが、結局、配線を変えて、起動可能にしてしまいました。こういう神業のようなことをする卒研生の"A.M.コンビ"には、恐れ入ります。
普通のSCSI cardの場合でしたら、夕方頃にset upできたでしょうが...。
- 現在、このFMVはWindows95とFreeBSDが共存しています。FreeBSDの詳細設定は後日になります。また、set upの報告書は、来週の卒研中間報告書に盛り込まれるでしょう。
- 卒研の中間発表にご協力下さい。
PC9821のsend mailのtestです。
mail addressを funadalab@funada11.denshi.numazu-ct.ac.jpとして、mailをお送り下さい。
私と卒研生・専攻科生の計6名にmailが届きます(届く筈です)。
届いたmailのこと(内容ではなく、届いた事実)は、明日の卒研発表に利用させて頂きます。昨日までに、「研究室のML」にmailをお送り頂きました方は11名でした。どうも、有り難うございました。早速、「卒業研究の成果」として中間発表に入れさせて頂きました。
- 12月3日に行われた電子制御工学科卒研中間発表会の予稿集を公開いたします。
http://moon.denshi.numazu-ct.ac.jp/sotsuken/chu-kan/h8chukan.htm
各テーマ名をクリックすると、それぞれの予稿にジャンプするようになっています。
3.2.2.学科のIntranetについて
- 報告者:長谷制御情報工学科助教授
- ・学生実験のレポートの提出表を作りました。
担当者が提出されたレポート者の欄に○印を付け、学生の提出状況を把握する一覧表です。 当然、担当者以外は書き込めません。
- ・卒業研究テーマの一覧表を作りました。
- ・ご意見用の掲示板レポート提出表を使いやすくするために、要望事項を記入できるようにしていました。
- ・研究生が「最高スッペック」のDOS/V機組み立てを行いました。製作時間は、Win95が起動するまで約3時間です。そのときのレポートが、学生たちの手で出来上がりましたので報告いたします。この時期、卒業研究とも重なり牛歩のような速度でしたが。ちなみに、URLは研究室内でWebサーバーを立ち上げ、そこで、この組み立て過程をHomePageに貼り付けて情報公開サービスをいたしております。
- [klan2コメント]
- PCの組み立てならどこの卒研室でもやっていそうなことですが、そのプロセスをWWW教材に仕立てるまでは気が回らなかったな。
KLAN2最終報告書:
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